この質問の回答は「はい」とも「いいえ」とも言えます。
「本当に」その通りに実行すれば金持ち父さんになれるはずです。
ただし、そこには2つの大きな壁があります。
1つ目:時代/トレンドの変化
金持ち父さん貧乏父さんの書籍は、
お金の稼ぎ方・世の中の仕組みが変化したことを教えてくれる本です。
20世紀を生きた人にとってはEクワドラントは安定の世界でした。
それが21世紀を生きる人には通用しないということが書かれていました。
時代の変化があるということは、
当然、BやIクワドラントの世界も変化しています。
2008年9月15日に起きたリーマン・ショックの前までは
「日本でも不動産投資だ」と考える人が多くいました。
しかし、今から日本で不動産と考える人は減ってきています。
・少子高齢化
・地震発生率100%の国
・一般に人に認知された不動産投資という考え方
という現状のため、昔に比べるとチャンスが減っているからです。
金持ち父さん貧乏父さんの1冊目は1980年台のアメリカ・ハワイを舞台に話が展開しています。
当然、今と時代が違うわけです。
もちらんチャンスが無くなったわけではありません。
さらに日本に限定せずにアジアで考えると、また話は変わってきます。
不動産だけではなくビジネスや金融商品にしても昔とは環境が違ってきているため、
手段(テクニカルな内容)を求めると先に進めなくなってしまいます。
それに対して、資本主義の枠組みを表しているキャッシュフロー・クワドラントや
B-Iトライアングル、その他基本となる概念は今でもそのまま活用することができます。
2つ目:情報の解釈が違う
金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラントに書いてあったとおり、
クワドラントによって人の考え方が異なります。
同じ情報を見ても、180度逆の行動をしてしまいます。
「持ち家」という単語1つとっても、
金持ち父さんは「負債だ」といい、貧乏父さんは「資産だ」と言います。
特にE/Sクワドラントにいる場合、
・「仕組み(システム)の1部になる」
・「仕組み(システム)自体になる」
・「仕組み(システム)を作る」
の違いがなかなか明確になりません。
正しい解釈をするには書籍による文字情報だけでは非常に難しいです。
キャッシュフロー勉強会で疑似体験をしたり、
実際に金持ち父さん側に行った人に質問した方が早道になります。
それでも完璧に解釈することは難しいため、
トライアンドエラーを繰り返すことになります。
どんなHOW TO本もテスト勉強のようには実行できない
テスト勉強のように書かれたことを
本人の解釈で実行するだけではなかなか成功できません。
本に書かれているうまくいった「タイミング」とまったく同じ「タイミング」は
もう2度とやってこないからです。
自分自身の問題にうまく変換する必要があります。
そのため、多くの本は、
「作者が意図したとおりに実行することができない」
が正しい言い方かもしれません。
例えば、金持ち父さんシリーズに登場するロバートは、
資産を築きあげるまでサラリーマンには決して戻りませんでした。
戻ろうと思えば資格も持っているため高給取りになれたはずです。
それでも車のガレージに住むなどしながら、やり遂げたわけです。
これを読んで、「よし働くのをやめよう!」と
すぐに仕事をやめても次に繋がりません。
本質は「やめること」ではないからです。
ぜひ、「手段」の前提となる「考え方」に注目することで
あなたの問題へ学びを変換してみてください。