頭も性格もよく高給取りなのに、死ぬまでお金に苦労する生き方

貧乏父さんと貧乏人は意味が違う。

この単純な違いが、サラッと本を読み飛ばしてしまうとなかなか気付けなかった。
そこで、違いを理解するために貧乏父さんの説明をじっくり読んでみた。

父は高い教育を受け、知的レベルも高かった。
四年生大学を二年で卒業し博士号を取得らその後も高度な教育を受けるためにスタンフォード、シカゴ、ノースウェスタンと三つの大学をはしごした。
どの学校でも成績優秀、授業料は奨学金でまかなった。

生涯を通じてよく働き、仕事もうまくいき、収入も結構多かった。

それなのにお金には死ぬまで苦労し、
家族への遺産は未払いの請求書しか残さなかった。

そこにはお金を稼げない貧乏人のイメージは無く、
サクセスストーリーを進むエリートサラリーマン像が見える。

それなのにお金には困っている。

貧乏父さん曰く「金への執着は悪の根源だ」

本の中だけではなく、高給取りだけどお金に困っている人が
現実に周りに存在している。

困っているけど、そういう人は、何故かお金の仕組みを学ぼうとしない。
「お金に興味はない」「お金より大事なものがある」
と言っていたりする。

貧乏父さんは「金への執着は悪の根源だ」と言っていた。

だからといってお金のことを学ばなくていい理由にはならない。
では、なぜ学ばなくていいと考えてしまうのか。

学ばないほうが得をするのは誰か

ビジネスオーナーは従業員に、お金の仕組みへ疑問を持たずに
とにかく仕事に集中して欲しいと思っている。

仕組みを知らなければ、仕組みそのものに疑問を持つ人は確実に少なくなる。

  • 生活できるだけの給料で一生働くことに疑問を抱かなくなる。
  • 働く量が増えても、能力が向上しても給与があまり変わらないことが当たり前だと考えてくれる。
  • 20世紀のサラリーマンの特権(安定)が未だにあると勘違いしてくれる。

企業が「本当のお金の仕組み」を学びましょうという
取り組みをする可能性は非常に少ない。
なぜなら、企業の利益にはまったくならないから。

やったとしても、企業に有利な一部の仕組み
(「確定拠出型年金導入」に伴う最低限の説明)の説明だけ。

企業だけではなく、お金の話は避けてしまう文化が日本にはある。

だからといって、頭も性格もよく高給取りなのに、死ぬまでお金に苦労する
生き方をするなんて、なんだか悲しい。

そういったことを無くすためにも、気付いた人から率先して、
「お金のしくみ」の理解を深める活動を広げていきたい。