金持ち父さんのキャッシュフローゲームで何が学べるのか?

キャッシュフローゲームについて、たまに聞かれる質問があります。

 

  • ゲームで何が学べるの?
  • 本だけではダメなの?

実際にやってみるまで、私もそう思っていました。 いちいちやりに行くのが面倒だったわけです。やらなくても学べるならそれで済ませたい。

ところが、本で学べることとゲームで学べることは種類が違ったのです。

最初はゲームの価値を分かっていなかった

そう言う私自身、最初はゲームで学ぶ価値を分かっていませんでした。

知識として1回やればいいや、なんて思っていました。
ところがロバートキヨサキの金持ち父さんの書籍をよく読んでみると「6回やってみてください」と書かれている。そこには理由があったのにそれを見落としていたわけです。

では何を見落としていたのか?
それは、「知る」と「分かる」は違うという非常に根本的なことでした。

■公式サイトに書かれている「ゲームから学べること」

まず基本を金持ち父さん貧乏父さんの本の中や、オフィシャルサイトに学べることの内容への回答があります。

  • お金について自分が決めたことが人生にどう影響するのかを理解できる。
  • ファイナンシャル・リテラシーが向上する。

ファイナンシャル・リテラシーを詳しく言い直すと

  • ファンダメンタル投資の基本知識を身につける。
  • あなた個人のお金のコントロール方法を身につける。
  • 正しいキャッシュフロー・マネジメントを通じたビジネス構築について理解できる。
  • 不動産投資やビジネスへの投資に自信をつけるにはどうすればいいかを学べる。

これだけを見ると、書籍からでも学べそうな気がします。 では、本による知識とゲームによる体験は何が違うのでしょうか。

■ゲームは学びを実践するためのツール

まず前提として、ゲームは何かを丁寧に教えてくれる知識習得の道具ではありません。 たまに、学校の先生の授業を受けるように、待ちの姿勢でゲームに参加する人がいますが、ゲームでは現実と同じく「全てを教えてくれるわけではない」という事に直面します。

(もちろん「全てを教えてくれるわけではない」ことを教えてくれる親切な設計になっていますが)
前提として「木になることは確認する」という姿勢で参加することが大切になります。

その上でゲームでしか学べないこと。 それは「制約の中で判断をする力」を試せるところにあります。

知識で学んで金持ち父さんになれるのならば、学校の成績順に金持ち父さんになっているはず。 「金持ち父さんになるには学歴、性別、年齢、人種など関係ない」 これはロバートキヨサキ氏の言葉です。

実際に、経済的自由を得た人にお会いして聞いてみると、学歴などまったく関係ないことが分かります。 ちなみに知識が不要というわけではありません。ルールを知らなければ体験も無意味になります。 そのため、初めてキャッシュフローゲームをやるときには徹底的に基本ルールはお伝えしています。

「知識」<「体験」であるポイント

ゲームで本当の学びを得るには「知識」だけではなく「体験」がポイントになります。

 

  • ゲームで何かあるたびに、どのような感情をお金に対して持ったか
  • 制限の中、十分な準備が整えられない中で、納得できる選択をしていけたか
  • キャッシュフロークワドラントの概念を感覚として判断に含められたか
  • 現実とゲームとを比べるときに、違いではなく、共通点に注目できたか。

ゲームにはたくさんのヒントが隠されています。 そのヒントにどれくらい気付くことができるか。 ゲームから学ぶことでリスクなく現実の疑似体験をすることができます。

この疑似体験が重要な理由は脳の仕組みにあります。 情報は「得ること」と「使うこと」とで使用する脳の回路が違うのです。

情報を「得ること」と「使うこと」の違い

脳の回路を調べてみると、同じ情報でも「得ること=インプット」と「使うこと=アウトプット」で使用する神経が異なることが分かります。

事前に一生懸命に勉強しているのに本番で全然ダメな人を見たことありませんか?

これはこの事実を知らないために起きています。 インプットで使用した脳回路を、アウトプットの時に逆に使うのであれば簡単だったのですが、全く異なる脳回路を使うわけです。 ここに書籍や座学では得られない疑似体験の価値があります。

  1. キャッシュフローゲームにおいて、現実の世界から経済のルールのみを取り出したシンプルな世界を駆け巡っていきます。
  2. シンプルになっているがために本質が見えやすく、適切な視点とルールを知ることで現実との対応関係が見えてきます。
  3. 現実との対応が見えることで、漠然としていた資本主義のルールが明確になり、自身と社会の関係性と行動の可能性が見えてきます。
  4. 現実と同じ基本的な制約「有限の時間、有限の資金、判断の負荷、周りの思惑や環境」に対峙していきます。

さらに、学びに主体性を発揮する人が集まった時に、良い相乗効果が起き、変化が生まれていきます。

ちなみに、既にいろんな実践をした後にこのゲームに出会った人は、ゲームは1回やれば十分だと言うことが結構あります 。確かに知識という面だけであれば1回で十分です。

しかし体験という意味では多くの人は1回では不十分です。

スポーツの動画を見せられて、もうできるでしょ?と言われるようなものです。
一流のプレイヤーが一流のコーチであるわけではない、と言われる理由もここにあります。

■人生を変化させる方法は3つしかない

経営コンサルタントとして世界的に有名な大前研一氏の名言があります。 人生を変化させる方法は3つしかない。

  • 住む環境を変える
  • つきあう人を変える
  • 時間配分を変える

人生を変えるためにもっとも無意味なことは

  • 決意を新たにすること

である。 人は繰り返し触れるもので変わります。 だからこそ繰り返し学ぶことは未来で大きな効果を発揮します。 あなたはどの方法を選ぶことが多いでしょうか。 多くの情報や、いろいろな人たちと接することが、 良い変化へのキッカケになれば、幸いです。